家族介護の準備

家族で介護が必要となる療養者は、多くの場合医療機関から退院してきます。いきなり介護が必要になるということはまずありません。そのため、家庭内での介護を考えるにあたっては、入院中に十分な準備をしておく必要があります。ここでは療養者が入院中にしておくべきことについて解説したいと思います。

 

 

まずは介護保険や障害者認定の申請を行いましょう。在宅で介護を受けるためには、介護保険を申請する必要があります。介護保険とは平成12年から始まった市区町村が運営する保険制度の一種です。40歳以上の人は被保険者として介護保険に入り、65歳以上の場合は要介護認定を受けることによってサービスを受けられます(場合によっては64歳以下でもサービスを受けられます)。

 

 

要介護認定を受けるには、市区町村の役所の窓口、介護支援事業所などに相談を行う必要があります。申請すると調査員が療養者の元に審査にきます。その審査で要介護や要支援のレベルが決まり、サービスの給付額が決まります。

 

 

もっとも軽度なのが要支援1、次が要支援2、以下要介護1、要介護2……要介護5と続きます。障碍者認定は本人や家族が役所に申請するものです。障害者手帳が給付されると、その程度に応じて様々な制度を利用できるようになります。障害者手帳は申請から発効までに約1か月ほどかかるため、早い時期人医師やケースワーカーに相談しておく必要があります。

 

 

また、それと同時に介護の方法や医療処置への方法を学んでおく必要があります。シーツを交換する方法、体の拭き方、おむつ交換の方法など、療養者に不快がなく、なおかつ介護者の負担が少なくなるような方法を知っておきます。介護器具や吸引機、吸入器なども併せて用意しておきましょう。これらの医療機器は自費で購入することもできますが、場合によっては介護保険サービスとして受けることもできます。使い方もきちんと押さえておきましょう。万が一壊れてもいいように、予備を用意したり、緊急時にはどうすればいいかを考えておくことも大切です。

 

 

また、家出安心して暮らすためには、普段の体調を管理する往診医を持つ必要があります。特に普段大病院に通っている人は、近くの町医者に往診医になってもらう必要があります。

 

 

病室については今まで寝室として使っていた場所を使うのが基本ですが、静かで落ち着け、なおかつ孤独を感じづらい場所にする必要があります。トイレや洗面所は近いほうがいいでしょう。夏ばばは室外との温度差を5度以内に抑えたほうがいいでしょう。冬場は20度を目安に室温を管理してください。また、定期的に換気をして、新鮮な空気を取り込むようにしましょう。

 

 

 

ベッドは清潔で、トイレなどに移動しやすいものを選びマッ法。適切な高さは70cm程度です。

終生

高齢化で注目浴びる家庭介護の実態とメリット

認知症患者が増え続ける現代日本。家族が介護が必要になった時にまず考えなければいけないのが、施設に入所させるか、それとも過程で面倒を見るのかということです。どちらにも一長一短ありますが、今回は家庭での介護について考えていきたいと思います。

 

 

家族の中に介護が必要な人がいる時、生活の援助を行うのは基本的には家族になりますが、それでも全部を家族で何とかしようとするのはいいことではありません。もちろん、家族がすべての面倒を見ることができるのならそれに越したことはありませんが、家族には家族の生活があります。みんな学校に行ったり、会社に行ったり、家事をしたりする義務があるんです。

 

 

24時間介護でつきっきりになるというわけにはいきません。介護そのものに対して不慣れな人もいます。最近は介護保険法に伴い、介護の専門職の人たちも増えてきています。そうしたケアに関してはプロの人たちに委託して、家族は精神的な支えとなるという役割分担が重要になります。

 

 

しかし、介護の専門職の人たちに介護を依頼するのにはそれ相応の費用が掛かります。将来自分が介護が必要になった時に家族に迷惑をかけないという意味でも、ある程度のまとまったお金は用意しておきたいものです。もし現在介護な家族がいて、その費用が捻出できないという場合は、ケアマネージャーなどに相談してみるといいでしょう。

 

 

さて、介護で大切となるのは、療養者の能力を最大限に生かすことです。療養者の多くは入院生活を経て、自宅での生活を始めています。自宅での療養生活は、以前の健康であったことと比べて何かと不都合が発生しやすいものです。階段を上ったり、廊下を歩いたり、着替えたりといったような、以前は当たり前にできていたようなことができなくなったりします。介護者はそれに対してイラつくことがあるかもしれませんが、療養者は療養者で毎日精神的につらい思いをしています。

 

 

介護の原則は家族が療養者に臨むことを何でもしてあげることではありません。療養者ができることは最大限やってもらうのが基本です。そして療養者が家族の一員として、また一人の人間として生きていける喜びを分かち合うことが大切です。それができないという場合は、そもそも自宅介護が難しいと考えたほうがいいでしょう。

 

 

また、介護では家族の心身についても配慮することが大切です。療養者の尊厳を守ることも大切ですが、家族の尊厳を守ることも大切です。はじめておこなう介護は家事や仕事に加えていままでにない経験であり、大変かもしれません。しかし、すべてを完ぺきにする必要はありません。むしろ適切なところで手を抜いていかないと精神的な負担でいつか必ず倒れます。介護は楽に、持続可能な状態を保つ。これが鉄則です。

終生

安楽死と尊厳死の違いは?法律のサポート体制は?

近年、安楽死に関する議論が高まりを見せています。
長年苛烈な症状に苦しんでるとはいえ、自ら死を選ぶことは非人道的だとする意見がある一方で、苦しんでいる人を無理やり生かすことの方が非人道的だとする意見もあります。
簡単に結論が出るような議論でもありませんが、そもそも安楽死・尊厳死とは何でしょうか。

 

 

安楽死とは、一般的に歯肉体的な苦痛を伴う病を抱えている病気の人を安楽に死なせることです。

 

 

安楽死には積極的安楽死消極的安楽死があります。
積極的安楽死とは、患者が死を望んでいる際に、患者の自殺をほう助することによる死です。
これに対して消極的安楽死とは、患者に対して治療をしない、もしくは治療を終了することによって結果的に訪れる死のことです。

 

 

現在、日本では積極的安楽死は認められていません。
過去には東海大学の病院で積極的安楽死が行われたこともありましたが、
被告人は有罪(懲役2年、執行猶予2年)となりました。

 

 

また、この裁判では医師による積極的安楽死が許容されるための4条件(患者は死が避けられず、それが迫っていることなど)が挙げられました。

 

 

積極的安楽死は日本以外の諸外国でもほとんど認められていませんが、
中には認められている国もあります。代表的なのはオランダで、2001年に安楽死法が可決しています。そのほか、ベルギー、スイス、アメリカの一部の州などでも積極的安楽死が認められています。

 

 

一方で消極的安楽死は日本において殺人罪・殺人ほう助罪・承諾殺人罪にはなりません。
終末期の患者は延命可能性がほぼないことが多いため、消極的安楽死は日本のみなならず広く認められています。

 

 

さて、安楽死と似たものに尊厳死があります。
安楽死は「安楽に死なせること、安楽に死ぬこと」です。
それに対して尊厳死は「人間が人間らしい尊厳を保ったまま死ぬこと」です。
人間にはいきたいという欲がある反面、最後まで人間らしさを保っていたいと意欲もあります。

 

 

この欲のうち後者に重点を置いた人たちの考えから生まれた概念が尊厳死です。
近年は医療も高度化しており、以前なら死んでしまうような病気でも生きられる人が増えました。
それ自体は喜ばしいことなのですが、反面過剰医療によって生命維持装置で多大化されるだけの人も増えました。こうした人たちに本当に尊厳はあるのか。難しい問題ですが、半ば植物のように生きながらえるくらいならば尊厳ある死を迎えたいという人が一定数居るのは確かです。

 

 

現在、日本では死期が迫ったときに備えてリビングウィル(「尊厳死の権利を主張して、延命治療の打ち切りを希望する」といったような意思表示のこと)を用意する人が増えています。
オランダでは尊厳死が法的に認められており、患者が何度も医師や家族と意思を確認しあい、主治医が賛成している場合は安楽死することが許されます。この場合、医師が罪に問われることはありません。

 

 

一方で、尊厳死や安楽死といった考えが生存権を侵害するという考え方の人もいます。反対派の主張は尊厳死の名のもとに殺人や自殺ほう助が一般化する可能性があるというものです。

 

 

難しい問題ですが、個人的に歯選択肢が増えるのは悪いことではないと考えています。
皆さんはどう思いますか?

終生

生理的な老化現象とは?身体機能はどうなる?

高齢者になると次第に体の各部分の機能が低下してきます。
以前はこうした現象はすべての人間に対して怒るものだと考えられてきましたが、こうした生理的な廊下にはかなりの個人差があることがわかってきています。

 
老化現象自体は誰にでも起こるものといって差し支えありませんが、その表れ方や度合いはバラバラです。70歳で認知症になってしまう人もいれば、80歳を超えても自立した生活を送れる人もいるのはそのためです。

 

 

たとえば、認知能力。老化は精神認知機能にも及びます。
最も顕著なのは記憶力の減退です。そして、言語や推理、洞察などの機能も次第に衰えてきます。衰えが来ること自体は仕方のないことであり、一見避けられないことのようにも見えますが、実はこの認知機能の廊下も、加齢以外の影響に大きく左右られます。

 

 

それは栄養や教育の因子。特に教育の影響は大きく、教育レベルが同程度の集団で限って言えば、認知能力テストの結果は加齢の影響を受けないということがわかっています。

 

 

逆に、同じ年齢の場合は教育歴が高い人の方が高い点数を獲得します。
しかし、幼少期に受けた教育レベルが低かったからといってあきらめる必要はありません。認知能力は大人になってから、あるいは高齢者になってからも鍛えることができるためです。

 

 

また、心臓や肝臓などの臓器も加齢の影響を受けます。
人間のほとんどの臓器は年を取るにしたがって小さく収縮していきます。
しかし、唯一心臓だけは年をとっても収縮せず、逆に肥大化します。
なぜならば、年を取ると血圧が高くなり、それにこうして全身に血液を送る必要があるためです。

 

 

心臓が1分間に排出する血液の量を心拍出量と呼びます。
以前は心拍出量は加齢とともに直線的に低下するものであると考えられていました。

 

 

しかし今では、日常生活を活動的に行っている高齢者は、そうでない高齢者と比べて心拍出量の低下が少ないことが明らかになってきています。

 

 

骨も加齢とともに弱くなります。骨を構成するカルシウムなどの成分の密度が少なくなり、スカスカになるためです。特に女性は骨密度が小さくなりやすいです。
骨密度の低下は時には寝たきりの原因となってしまうこともあります。

 

 

骨密度の低下自体は誰にでも起こり得るものですが、ある程度予防は可能です。
喫煙、飲酒、カルシウム不足などの因子は、加齢以上に骨密度を減少させます。逆に考えれば、こうした因子を取り除き、健康的な生活を送っていれば、加齢以外の影響を受けないため骨密度の減少スピードは緩やかなものになります。

 

 

これらのことからもわかるように、老化が進むこと自体は不可避ですが、廊下のスピードを遅らせることは可能です。健康的な生活を心がけて、健康寿命を延ばしてください。

健康寿命2014市町村別ランキング!厚生労働省と平均寿命の関係は?

人がどれだけ生きられるかの指標になるのが平均寿命です。
日本の平均寿命は世界に類を見ないほど長く、現時点では世界一です。
2013年は日本人男性の平均寿命が80.21歳を超えるなど、その寿命はどんどん長くなっています。

 

 

平均寿命が延びること自体は衛生環境と医療水準が優れているあかしでもあり、
歓迎すべきことなのですが、一方で平均寿命の延びは社会保障費の増大、介護疲れなどの新たな問題を引き起こすようになりました。

 

 

そこで厚生労働省をはじめとする各団体が注目しているのが健康寿命という指標です。
健康寿命とはその人が自立した生活が出来る生存期間のことです。
たとえば、平均寿命が80年で、平均介護期間が10年間だった場合、健康寿命は80-10=70年となります。

 

 

健康寿命が長ければ長いほど介護に必要な時間が低くなり、世の中の介護にかける労力が減ります。
そうなれば必然的に医療費も抑制されますし、介護者も他のことに使える時間が増えて万々歳です。

 

 

しかし、現時点では健康寿命を延ばす取り組みが必ずしも成功しているとは言えません。
厚生労働省の調査によれば、2013年のわが国の健康寿命は、男性が71.19歳(対2010年比+0.78歳)、女性が74.21歳(同+0.59歳)でした。

 

 

一方、同年の平均寿命は男性が80.21歳、女性が86.61歳となっています。
つまり、介護が必要な期間は男性で9.02年、女性で12.40年というわけですね。
もちろん平均値なので一概にこの期間介護が必要になるわけでもないですが、
このくらい介護のお世話になる可能性があることについては覚悟しておかなければならないわけです。

 

 

介護の負担を減らすには健康寿命を平均寿命に近いところまで押し上げる必要があるのですが、では健康寿命を延ばすにはどうすればいいのでしょうか。

 

 

健康寿命を増やすためのキーワードとして取り上げられるのが「テクテク・カミカミ・ニコニコ・ドキドキ」といわれています。

 

 

テクテク=歩くこと、適度な運動
カミカミ=よく噛むこと、適切な食事
ニコニコ=笑顔、心の平穏
どきどき=適度に興奮すること

 

 

という意味です。一見難しそうに見えますが、別に運動はプロスポーツ選手並みの激しいものを求めてるわけでもないですし、果たそうと思えば結構簡単にできるものばかりです。

 

 

しかし、仕事を辞めてしまうとなかなか動く機会がないのもまた事実。
中には仕事が生きがいでいっ生涯続けたいという人も居るでしょうが、
仕事は嫌いだけど健康寿命は伸ばしたいという人はどうすればいいのでしょうか。

 

 

一番いいのはとにかく外に出ることです。家の中には刺激も運動もありません。
外に出て何かが行えばとりあえず適度な運動にはなりますし、心躍る何かに遭遇できるかもしれません。

 

 

特別なところへ行く必要はありません。近所のスーパーでも、デパートでも、
遊園地でも何でも構いません。いろいろな人と交わればそれだけ脳も刺激されます。
退職したからと言って毎日家でゴロゴロするようなことはせず、出来るだけ刺激を求めましょう。

 

 

ちなみに、2013年都道府県別健康寿命ランキングトップ5は
1静岡県
2愛知県
3群馬県
4茨城県
5宮崎県

ワースト5は
1大阪府
2長崎県
3高知県
4青森県
5福岡県

となっています。

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平穏に暮らしていると忘れがちですが、人というものはいつか必ず死にます
浮世でどんなに成功を収めて、いくら金や名誉や地位を持っていようが、
今の技術ではどんなに延命が治療しても120歳ぐらいまでしか生きることが出来ません。

 

 

どのように死ぬかということは、どのように生きるかと同じくらい大切なことだといえます。
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